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イレッサの副作用被害者数

2012/11/20
藤竿伊知郎

急性肺障害・間質性肺炎等による副作用報告

イレッサ副作用患者数の推移

 イレッサは2002年7月の承認後、間質性肺炎・急性肺傷害の副作用被害を引き起こした。2012年9月末までに厚生労働省へ報告された副作用の数は2328例、そのうち死亡患者は857人となっている。

 死亡者の2割(180名)は発売後6カ月以内、5割(442名)は21カ月までに亡くなっており、発売直後に多数の被害者を出している。

 副作用報告数・死亡例数グラフ (2012/ 9)  new

ゲフィチニブ服用後の急性肺障害・間質性肺炎等に係る副作用報告の報告例数及び死亡例数 (2012/ 9) (Excelファイル)、
 ― 投与患者数、販売金額推移のデータも入っています。

● データ出典:
田村智子議員に対する厚生労働省の回答 (2012/11)

初期の急性肺障害・間質性肺炎等による副作用報告

急性肺障害報告の推移
報告例数 死亡例数 累積数
2002 7 1 1 1
8 5 3 4
9 12 7 11
10 110 51 62
11 169 81 143
12 90 37 180
2003 1 79 27 207
2 52 18 225
3 42 18 243
4 50 22 265
5 41 17 282
6 31 13 295
7 37 14 309
8 26 10 320
9 29 8 327
10 55 26 353
11 28 11 364
12 43 19 383
2004 1 47 22 405
2 35 7 412
3 97 31 443
1. ゲフィチニブ安全性検討会 平成14年12月25日資料
資料No.9   緊急安全性情報を発出した前後における間質性肺炎及び急性肺障害の発現状況(PDF:96K)
2. ゲフィチニブ安全性検討会 平成15年5月2日資料
資料No.4   厚生労働省に報告されているイレッサ錠使用との関連が疑われている急性肺障害・間質性肺炎の副作用発現状況 (平成15年4月22日現在)(PDF:175K)

安全対策とその効果

急性肺障害報告の推移 (2002-2005)

 厚生労働省は副作用の多発を受け、2002年中に対策をとった。しかし、副作用死の報告が減ったのは2005年になってからである。

 2002年10月15日の「緊急安全性情報」をアストラゼネカ社に出させ、間質性肺炎での死亡11例を注意喚起。「7月16日の発売以降10月11日まで(推定使用患者数およそ7000人以上)に本剤との関連性を否定できない間質性肺炎を含む肺障害が22例」報告としている。添付文書に警告欄新設。

 2002年12月25日、「安全性問題検討会」。安全性対策を通知。1)治療を開始するにあたり、患者に本剤の有効性・安全性、息切れ等の副作用の初期症状、非小細胞肺癌の治療法、致命的となる症例があること等について十分に説明し、同意を得た上で投与する、2)投与開始後4週間は入院を原則とする。

急性肺障害・間質性肺炎の副作用報告

イレッサ投与患者数と副作用被害者数の推移

月日 イベント 臨床試験
2002 7/16 販売開始
8/5 FDAへの承認申請完了
8/19 INTACT試験 報告
10/15 緊急安全性情報、添付文書改訂
12/25 ゲフィチニブ安全性問題検討会 第1回
2003 2/11 EUへ承認申請
5/2 ゲフィチニブ安全性問題検討会 第2回
5/5 FDAイレッサ承認
2004 7/15 西日本訴訟提訴
10 プロスペクティブ調査(特別調査)報告
11/25 東日本訴訟提訴
12 ISEL試験 初回解析
2005 1/4 EUへの承認申請取り下げ
1/20 ゲフィチニブ検討会 第1回
3/15 日本肺癌学会のゲフィチニブ使用ガイドライン
5/3−24 ゲフィチニブ検討会 第2−4回
5 ISEL試験 最終解析
5/14 SWOG0023試験 中間解析
6/17 FDA、新規患者への投与の原則禁止
7/25 日本肺癌学会、ゲフィチニブ使用ガイドライン改訂

イレッサ継続投与患者数の推移急性肺障害報告の推移 (2006-2012)

半年ごとの副作用報告記録

2012年3月

 2012年3月末までに厚生労働省へ報告された副作用の数は2305例、そのうち死亡患者は847人。

副作用報告の報告例数及び死亡例数 (2012/ 3) (Excelファイル)、副作用報告数・死亡例数グラフ (2012/ 3)
● データ出典:
田村智子議員に対する厚生労働省の回答 (2012/5)

 副作用報告数・死亡例数グラフ (2012/ 3)

2011年9月

副作用報告の報告例数及び死亡例数 (2011/ 9) (Excelファイル)、副作用報告数・死亡例数グラフ (2011/ 9)
● データ出典:
・ 田村智子議員に対する厚生労働省の回答 (2011/11/14)
医薬品等安全対策部会審議会資料|厚生労働省
 資料5−3 ゲフィチニブ服用後の急性肺障害・間質性肺炎等に係る副作用報告の報告件数等について(PDF:284KB)

2011年3月

副作用報告の報告例数及び死亡例数 (2011/ 3) (Excelファイル)、副作用報告数・死亡例数グラフ (2011/ 3)
データ出典:
田村智子議員に対する厚生労働省の回答 (2011/ 7/22)
医薬品等安全対策部会審議会資料|厚生労働省
 資料6−2 ゲフィチニブ服用後の急性肺障害・間質性肺炎等に係る副作用報告の報告件数等について(PDF:127KB)

2010年9月

副作用報告の報告例数及び死亡例数 (2010/ 9) (Excelファイル)、  副作用報告数・死亡例数グラフ (2010/ 9)
データ出典:
田村智子議員に対する厚生労働省の回答 (2010/11/10)
医薬品等安全対策部会審議会資料|厚生労働省
 資料5−4 ゲフィチニブ服用後の急性肺障害・間質性肺炎等に係る副作用報告の報告件数等について(PDF:735KB)

2010年3月

副作用報告の報告例数及び死亡例数 (2010/ 3) (Excelファイル)、  副作用報告数・死亡例数グラフ(2010/ 3)
データ出典:
小池晃議員に対する厚生労働省の回答 (2010/ 6/ 8)
医薬品等安全対策部会審議会資料|厚生労働省
 資料7−3 ゲフィチニブ服用後の急性肺障害・間質性肺炎等に係る副作用報告の報告件数等について(PDF:93KB)

2009年9月

副作用報告の報告例数及び死亡例数 (2009/ 9) (Excelファイル)、  副作用報告数・死亡例数グラフ(2009/ 9)
データ出典:
小池晃議員に対する厚生労働省の回答
厚生労働省:平成21年度第2回薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会資料
 資料No.6−2 ゲフィチニブ服用後の急性肺障害・間質性肺炎等に係る副作用報告の報告件数等について(PDF:324KB)

2009年3月

副作用報告の報告例数及び死亡例数 (2009/ 3) (Excelファイル)、  副作用報告数・死亡例数グラフ(2009/ 3)
 データ出典:小池晃議員に対する厚生労働省の回答

2008年3月

副作用報告の報告例数及び死亡例数 (2008/ 3) (Excelファイル)、  副作用報告数・死亡例数グラフ(2008/ 3)
 データ出典:平成20年度第2回 薬事・食品衛生審議会 医薬品等安全対策部会 安全対策調査会 配付資料4 (2008/ 8/ 1)


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