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国立がん研究センターの見解に対する反論

2011年1月24日

薬害イレッサ訴訟統一原告・弁護団

1 「見解」の根本的な問題

  • 所見は国と企業の責任を認めたもの。
  • 適切な医療には医薬品の正確な情報が重要。
  • 所見は、現場の医師にもっと十分な情報提供をと求めているもの。現場の医師にはむしろ有益であり、「医療崩壊」とは全く関係ない。センセーショナルな言葉を使って不安を煽ることは極めて問題。
  • 2 「見解」に対する反論

    ○ イレッサは人為的過誤による薬害被害とは異なる。副作用の不幸な結果の責任を問う判断は医療の根本を否定。

    【反論】

  • 裁判所は、致死的な間質性肺炎が発症する危険性を示す症例が承認前に複数あったのに、添付文書での注意喚起が不十分だったと指摘。危険性を示す情報が ありながら被害を最小限に防ぐための措置を怠ったという点で、過去の薬害と構造は全く同じ。
  • 審査センターは、副作用報告の副作用名欄だけを見たため、多くの間質性肺炎症例を見過ごすという基本的ミスを犯した。
  • ○ 不可避の副作用を認めなければ、効果のある患者も恩恵を受けられなくなり、医療崩壊となる。

    【反論】

  • 初期の未曾有の死亡数は、現在の数と比較すれば「不可避の副作用」でなかったことは明らか。
  • 所見は、イレッサの承認を問題にするものではない。本和解により、効果のある患者からイレッサが取り上げられることには全くならない。
  • 所見は、副作用そのものの発生を認めないという考え方ではない。医薬品に副作用がつきものであることは前提として、その副作用に関する情報を十分に提供することを求めているのみ。

  • イレッサの和解勧告案に対する国立がん研究センターの見解
    イレッサ和解勧告で、国立がん研究センターが緊急会見|ニュース|ロハス・メディカル
    国立がん研究センター見解への反論 | 薬害イレッサ弁護団

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