2002年7月 わかば薬局発行
頭痛には脳や体に病気がないのに繰り返し起こる頭痛と、くも膜下出血や脳腫瘍など命の危険がある頭痛があります。
○ | 脳の血管が拡張して炎症をおこし、神経が刺激されて起こります。 | → | 片頭痛・群発頭痛 |
○ | 脳や首のまわりの筋肉のこりや精神の緊張(ストレス)から起こります。 | → | 緊張型頭痛 |
○ | 脳腫瘍・くも膜下出血・髄膜炎・頭部外傷など脳の病気が原因で起こります。 | → | 危険な頭痛 |
○ | その他、風邪・二日酔い・アイスクリームを食べた時など誰にでも起こる頭痛や、緑内障、蓄膿症、薬剤から誘発される頭痛などがあります。 |
脳や体に異常はなく命の危険はないが、慢性・習慣的に起こります。
片頭痛 | 緊張型頭痛 | 群発頭痛 | |
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特徴 | ガンガン、ズキズキと拍動性の痛み | 重苦しく締め付けられるような痛み | 片方の目、こめかみのあたりをえそられるよう な痛み |
持続時間 頻度 |
4〜72時間・数回/月 | 30分〜7日 | 15分〜3時間・1〜2ヶ月間連続し、それが年1〜2回 |
前兆・予兆 | (予兆)あくび・イライラ・空腹感・休のむくみ (前兆)視界にチカチカした光が現れ、拡大して いくうちにつれ元の所は 見えにくくなるなど |
なし。 いつとなく起こる |
ときに不安・肩こりなどの前兆あり、発作的におこる、睡眠中や明け方に痛むことが多い |
男女比 | 女性に多い(男性の4倍) | なし | 男性に多い |
伴う症状 | 悪心、嘔吐、下痢、光や音に対する過敏症、めまい、耳鳴り、意識障害 | 肩こりを伴うことが多い | 眼の充血、まぶたのむくみ、つば・鼻水が出る、顔面発汗 |
誘因 | (食べ物)チョコ・赤ワイン・チーズ・柑橘類・グルタミン酸類、生理前・中、空腹、ストレス、(逆にリラックスが原因になることもある) | 精神的・身体的ストレス、鎮痛薬の乱用、首の骨の異常、筋肉の弱さ | 飲酒、ストレス、疲労睡眠不足 |
軽快因子 | 安静、睡眠 | 入浴、飲酒 | なし |
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片頭痛 | 睡眠時間が短すぎても逆に長すぎても頭痛を引き起こしやすくなります。痛むところを冷やし、頭痛の時には暗い静かな部屋で横になりましよう。自分の頭痛の特徴を知るためにも頭痛日記をつけることをお勧めします。 |
緊張型頭痛 | 長時間のパソコン操作や、デスクワークなどで同じ姿勢や不自然な姿勢をとることや、視力の低下による眼精疲労でも頭痛が起こることがあります。入浴などで体を温めたり、マッサージやストレッチで体を動かすと楽になることがあります。 |
群発頭痛 | 昼寝や入浴、また高所(登山)によって頭痛が起きる事があります。頭痛部位を冷やすと痛みが和らそことが多いようです。 |
頭痛にはいろんなお薬がありますが、生活習慣や食生活にも目を向けることが大切です。頭痛を誘発するようなことはなるべく避けましよう。
危険な頭痛にはくも膜下出血や脳腫瘍、慢性硬膜下血腫、髄膜炎などの命の危険が潜んでいることがあります。様子が変な頭痛の場合には迷うことなく病院で診てもらいましよう。
…わかば薬局にある薬です
予防 |
◎片頭痛薬
◆ ワソラン、トリプタノール、ペリアクチン、デパケンなどが使われることがあります。 |
前兆 |
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発作時 | ◎片頭痛薬
◆ 吐き気止め(ナウゼリンなど)
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予防 |
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発作時 | ◆ ゾーミッグ |
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…○印はわかば薬局でも販売
薬品名 | 1回量 | 痛み止めの成分 | 催眠鎮静剤 | |||||||
アスピリン | アセトアミノフェン | エテンザミド | イブプロフェン | イソプロピルアンチピリン | (無水)カフェイン | アリルイソプロピルアセチル尿素 | ブロムワレリル尿素 | |||
イブ | ○ | 2錠 | 150 | |||||||
イブA | 2錠 | 150 | 80 | 60 | ||||||
エキセドリンA | 1錠 | 500 | 300 | 120 | ||||||
サリドンA | 2錠 | 250 | 150 | 50 | ||||||
新セデス | ○ | 2錠 | 80 | 200 | 40 | 30 | ||||
タイレノール | 1錠 | 300 | ||||||||
ナロンエース | 2錠 | 84 | 144 | 50 | 200 | |||||
ノーシン | ○ | 2錠 | 300 | 160 | 70 | |||||
バファリンA | ○ | 2錠 | 330 | |||||||
バファリンL | 2錠 | 300 | 500 | 120 | 60 |
(単位:mg)
これらの薬を飲んでアスピリン喘息という喘息発作がおきてしまう場合があります。喘息の方は特に注意して下さい。
市販の薬は薬局で購入できますが、月に10回以上使ってしまう方や、飲む回数を増やさなければ効かなくなった方には受診をお勧めします。