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クスリの あ・れ・こ・れ ~東葛病院~
No.38:活用したい「セルフメディケーション税制」
東葛病院薬剤部 出山 和子
2017年に医療費控除の特例として始まったセルフメディケーション税制。2022年1月から新たに対象が広がり、利用しやすくなりました。
セルフメディケーションとは、世界保健機構(WHO)において「「自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当てすること」と定義された言葉で、日頃から健康に留意し、病院を受診しなくても、市販薬を効果的に使用することで自身の病気を治すことや予防することなどをいいます。超高齢化に伴い膨大する医療費を減らすためにも、国は推進しています。
こうした背景で創設されたセルフメディケーション税制は、対象となる医薬品の年間購入額が12,000円を超えたとき確定申告をすることで所得控除が受けられるもので、普段あまり病院にかかることがなく、従来の10万円の医療費控除に届かない人におすすめの制度です。
2021年までは、対象となる医薬品はスイッチOTCと呼ばれる薬だけでした。
スイッチOTCとは、医療用医薬品(医師の処方箋が必要な薬)がOTC医薬品(over the counter:カウンター越しに販売される薬の略で、つまり市販薬のこと)に転用(スイッチ)された医薬品のことです。
今年1月から、①かぜの諸症状、②アレルギーの諸症状、③腰痛・関節痛・肩こりの3つの症状群に対応するお薬が追加され、申請方法も簡素化されました。
詳しくは厚生労働省等のホームページに掲載されていますので、「セルフメディケーション税制」で検索してみてください。