クスリの あ・れ・こ・れ ~東葛病院~

No.23:カフェインの摂り過ぎに注意しましょう

薬剤部 岡田まさ子 薬剤師

2017年7月、日本中毒学会が発表したカフェイン中毒の調査報告が報道されました。

眠気防止薬(主成分カフェイン)やエナジードリンク(カフェインを多く含む清涼飲料水)の急性中毒で2011年度から5年間で101人が病院に運ばれ、うち3人が死亡し、搬送された人の平均年齢25歳との報告がありました。

カフェインは適量であれば、集中力を高め、疲労をやわらげ、眠気を覚ますなどの効果があります。しかし、摂り過ぎると不眠や不安、めまいや心拍数の増加、興奮、ふるえ、下痢や吐き気をもたらす事があります。短時間に1000㎎、体質により200~300㎎で中毒症状が起きる可能性があると言われています。

日本では、食品中のカフェイン摂取量に関して国は明確な基準を設けていません。

欧州食品安全機関(EFSA)では、健康な大人は1日当たり400㎎まで、妊婦および授乳婦は1日当たり200㎎まで、子供の1日量は体重1kgあたり3㎎以下と設定しています。

〈参考〉カフェインの含有量は、エナジードリンク(32~300㎎/100ml)コーヒー(60㎎/100ml)せん茶(20㎎/100ml)紅茶(30㎎/100ml)

かぜ薬や鼻炎薬にはカフェインが配合されているものもありますので、カフェイン含有の飲料と一緒に飲まないよう注意してください。

カフェインの摂り過ぎは、中毒や、命を落とす危険性があることを認識し、適切な量で上手くつきあっていきましょう。

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