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2002. 初夏号 たくみ外苑薬局
肝臓の病気の多くは、ウイルスが原因で起こります。肝細胞がウイルスに感染すると、ウイルスが増殖して炎症が生じ、急性肝炎を起こします。その後ウイルスが排除されて治ることもありますが、ウイルスが完全にな<なることば少なく、炎症が慢性化する割合が多く見られます(慢性肝炎)。慢性肝炎になると、やがて「肝硬変」「肝臓がん」へと進行することもあります。
肝炎を引き起こす肝炎ウイルスは、現在、5種類(A〜E)発見されていますが、そのうち「B型肝炎」の原因となるのが「B型肝炎ウイルス」です。日本でおよそ150万人が感染していると害われているB型肝炎について今回持集します。
B型肝炎ウイルスに感染しても、しばらくは症状が現れません。そのためキャリア(ウイルス感染者)であることに気づいていない人もいます。しかし、免疫が強くなる10〜30歳代になると、「急性発症」します。その後、約9割の人は自然に治まりますが、残りの1割の人は「慢性肝炎」に移行します。
慢性肝炎の経過は人によってさまざまで、ゆっくり進行する人もいれば、急に悪化して肝硬変になったり、劇症肝炎を起こして命が危ぶまれることもあります。
| 感染ルート | 感染後のウイルスの経過 | |
|---|---|---|
| 大人 | 性行為、過去には輸血など | 免疫が発達しているため、急性肝炎を起こした後ウイルスは排除され、肝炎は治癒する |
| 新生児 | 母子感染 | 免疫が未発達なため、そのままウイルスが体内に住みつく |
B型肝炎ウイルスは、血液が直接休内に入ることによって感染します。そのため、日常生活で感染することは、まずありません。問題となるのは、出産時に母親からうつる「母子感染」ですが、1985年からは、母親がB型肝炎ウイルスに感染している場合、赤ちやんにワクチンを接種するようになり、現在新たに感染することはほとんどなくなっています。

| 検査項目 | 基準値 |
|---|---|
| GOT(AST) | 10 〜 40 U/l |
| GPT(ALT) | 5 〜 42 U/l |
| 血小板数 | 13 〜 37万個/mm3 |
| アルプミン | 3.8〜5 g/dl |
B型肝炎ウイルスの遺伝子が合成されるのを直接抑える働きがあり、ウイルスの増殖を抑制します。短期間でウイルスを減らすことができるので、B型肝炎の急速な悪化や劇症化を食い止めるのに効果があります。1日1錠飲むだけですむのも大きな特徴です。
しかし、服用をやめると肝炎が悪化したり、一定期間(大体1年以上)飲み続けていると、ゼフィックスが効かないタイプのウイルスが現れる場合もあります。
肝保護作用により、慢性肝疾患での肝機能異常を改善します。
また、抗炎症作用があるので湿疹、皮膚炎、口内炎、円形脱毛症などにも使用されます。
肝保護作用により、慢性肝疾患での肝機能異常を改善します。
肝臓、胆のうを始めとする消化機能を改善します。またコレステロール系胆石を溶解します。
腸内を酸性化し、アンモニア産生菌の発育を抑制し、腸内アンモニアの吸収を抑制することにより、高アンモニア血症の症状を改善します。
Q. インターフェロン治療って何?
A. もともと人間の体でつ<られているたんぱく質で、免疫の働きを助けてウイルスを減らす作用やウイルスが増殖するのを抑える作用があります。特にGPT値が高いときに用いると効果があります。
方法としては、筋肉注射と静脈注射があり、どららも通常、6ヶ月行なわれます。
また、インターフェロンを投与すると、発熱、筋肉痛、関節痛などが必ずといってよいほど起こりますが、これらの症状は注射を始めてから2週間ほどで軽くなると言われています。
肝臓は「沈黙の臓器」といわれています。これは、肝臓が予備能力の高い臓器で、少々障害されても症状が現れないからです。それだけに知らないうちに病気が進行してしまうことが多いのです。現在、ワクチン接種による予防やゼフィックス、インターフェロンなど、治療も幅広いものとなっています。早いうちに異常を見つけるためにも、定期的に検査を受けて肝臓の状態をチェックしましょう。
<参考文献>