クスリの あ・れ・こ・れ ~東葛病院~

No.03:たかが便秘されど便秘 ~旅にはお薬も忘れずに~

薬剤師 廣瀨 祥子

「日常の食生活と生活リズム」

便秘が続くとお腹が張ったり痛むといった症状だけでなく、頭痛や吐き気など様々な症状が現れることがあります。
便秘とは3~4日以上便通がなく、不快感がある状態をいいます。
便秘は日常生活と大きく関わっていることが多く、普段の食生活や生活リズムなどを整えることが便秘の解消に繋がることも多いです。心がけることは

  • ①毎日規則正しい食事②適度な運動
  • ②食物繊維を多く取ること
  • ③水分を多く取ることなどが挙げられます。

便秘に良い食物は食物繊維(野菜、果物、豆類、芋類、海藻類)などに多く含まれており、意識的に摂取することが効果的だと思います。
また味噌、納豆などの酵素の多い発酵食品も腸内環境を整える上で大切です。
それでも効果が不十分な時は、薬の助けが必要なときもあるでしょう。
人によって合う種類や適量がありますので医師と相談して自分に合った薬で上手に使うと良いでしょう。

  • 大腸刺激性下剤(センノサイド、アローゼン、シンラック、レシカルボン坐剤など)腸の壁を刺激して排便を促します。
  • 塩類下剤(酸化マグネシウム、マグミット、マグコロールPなど)腸内に水分を取り込み、便は水分を含んで膨らみます。これが腸を刺激して排便を促します。
  • 湿潤性下剤(ビーマスSなど)水分を便に取り込んで便をやわらかくします。
  • 浣腸剤(グリセリン浣腸など)直腸を直接刺激し便を排出させます。

その他に大黄甘草湯、麻子仁丸などの漢方薬もあります。
薬の服用により、便が緩くなることもあるので、医師・薬剤師の指示に従い服用するとともに生活習慣を見直すことも心がけましょう。

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